クリーンを使ってお部屋がきれいになったでしょ?
だから僕、これでお話は終わりかなぁって思ってたんだ。
でもね、そんなきれいになったお部屋を見てたルルモアさんがこんな事を聞いてきたんだよ。
「ねぇ、ルディーン君。これって、きれいな場所でクリーンを使った時はこんなに落ちてこないのよね?」
「うん、こんなにおっきなのは落ちてこないよ。でも広いとこで使うと、きれいなとこでもちっちゃなのがいっぱい落ちてくるんじゃないかなぁ」
この魔法って、ついてる汚れを固めて落としてくれる魔法でしょ?
だからきれいなとこだったらあんまり落ちてこないんだけど、広いとこだと離れてる汚れをくっつけられないから多分ちっちゃな塊がいっぱい落ちてくるんじゃないかなぁって思うんだ。
「やっぱりそうなのね」
「どうしたのだ、ルルモア。何かこの魔法に懸念があるのか?」
ルルモアさんはね、僕のお話を聞くとちょっと怖いお顔になっちゃったんだよ。
だからそれを見た冒険者ギルドのギルドマスターさんが、どうしたの? って聞いたんだ。
そしたらルルモアさんは、これって使う場所によってはお掃除がすっごく大変かもって言うんだよね。
「何故だ? 先ほどルディーン君は、固まってしまっているから掃くだけで簡単に集められると言っていたではないか」
「はい。確かにこの部屋くらいの広さなら簡単に集められると思いますよ。でも、これが大聖堂だとしたらどうでしょう?」
ルルモアさんはね、ちっちゃな汚れの塊がいっぱい落ちてきたら、それを集めるのがすっごく大変なんじゃないかなぁって言うんだよ。
でもそれを聞いたお爺さんギルドマスターは、不思議そうなお顔になっちゃったんだ。
「はて? 今でも大聖堂は掃除を行っておるではないか。この魔法で小さな固まりが落ちて来たとしても、今までと変わりはないではないか」
「それはそうなんですけど、魔道具を使って掃除をするのであれば、やはりその部分が気になってしまうのです」
クリーンを使うと簡単にお掃除ができるでしょ?
でもその後に広いとこをみんなでは寄贈時しないとダメなのが、ルルモアさんにはちょっと引っかかるんだってさ。
「あっ! だったらさ、ウオッシュで床をお掃除したら? そしたら掃き掃除をしなくってもいいじゃないか!」
「ルディーン君。そんな事をしたら、大変な事になるわよ」
大聖堂には祭壇があるし、休むための椅子やお祈りをするための場所とかがあるでしょ?
それに祭壇の前には下に降りてくための階段まであるから、あそこではウォッシュの魔法は使えないんだよってルルモアさんは教えてくれたんだ。
「そっか。そんなとこじゃ、ウォッシュの魔法は使えないね」
「そうでしょ? それにね、ルディーン君。今はたとえ話として大聖堂をあげたけど、多くのものが置いてある場所なんかだと、ウォッシュの魔法を使えないもの。そんな場所でこそこのクリーンと言う魔法は効果を発揮するのだから、この床を掃除する方法と言うのは意外と大事なんじゃないかと私は思っているのよ」
そう言えばクリーンのお話を使用ってなったのは、この魔法だったらウォッシュが使えない場所のお掃除もできるからだったよね。
それだったら確かに、床に落ちた汚れをウォッシュでお掃除するなんてできる訳ないか。
僕がそんな事を考えてたらね、お話を聞いてたロルフさんがお部屋の中に入ってって、落ちてる固まった汚れをひょいって拾ったんだよ。
でね、それをじぃ〜って見てから、こんな事を言ったんだよ。
「触ってみたところ、魔法で固めたからなのか、持ってみても手に汚れがつく事は無いようじゃな。これならば確かに掃き掃除も簡単そうではあるが、場所によってはちと厄介な事になるやもしれぬな」
「厄介な事、ですか?」
「うむ。固まった汚れがこの大きさならば何の問題もないが、先ほどルディーン君が言った通り、小さな固まりができるというのであれば話は別じゃ」
「なるほど。床板や石畳の形状によっては、隙間に入ってしまって取りにくくなってしまうかもしれませんわね」
普通のお部屋だとちっちゃなのが落ちて来たって、ちょっと掃くだけで簡単にお掃除で来ちゃうでしょ?
でもわざわざ床板に隙間を作って模様を作ってるとこだったり、ごつごつした石畳が敷いてあるとこだとお掃除が大変かもしれないんだって。
「ウォッシュと違って万能な魔法かと思ったが、思ったよりも使う場所を選ぶ魔法だったようじゃな」
「ええ。ですが、有用な魔法であることは間違いありませんよ」
ロルフさんとバーリマンさんはね、場所によっては使えないとこもあるけど、この魔法を使える魔道具はやっぱり作った方がいいねって言うんだよ。
そしてそれを聞いたルルモアさんも、全部の場所で使えなくってもしょうがないねって。
「確かに、今までは魔法で掃除できない場所でも使えるようになるのですから、すべての場所で使えるようにしたいなんて考える方がおこがましいですわね」
「じゃが、この魔法を使った魔道具を売りだす時には、設置する場所の床がどうなっておるのかを注視せなばならぬと記載せねばなるまいな」
ロルフさんとルルモアさんは、これでこのお話はおしまいだねって感じになってたんだよ。
でもね、
「あら、ルディーン君。どうしたの? そんな顔して」
「あのね、ちっちゃな塊が入ってっちゃうようなとこでも、何とかお掃除できる方法はないかなぁって考えてたんだよ」
僕がう〜んって考えこんでたもんだから、それに気が付いたバーリマンさんが声を掛けてきてくれたんだ。
だから僕、ほんとに何ともならないのかなぁって考えてたんだよって教えてあげたんだ。
「と言うと、他にも何か別の掃除をする魔法があるのかな?」
「ううん、お部屋をお掃除するはクリーンとウォッシュしかないよ」
お掃除の魔法にはもう一個ピュリファイってのがあるけど、あれはお水とかをきれいにする魔法だからお部屋には使えないんだよね。
だから魔法でお掃除するのおはクリーン化ウォッシュしかないはずなんだけど。
「う〜ん、何か忘れてる気がするんだよなぁ」
僕ね、なんかが頭の中に引っかかってる気がするんだよね。
だからそれが何か、う〜んって考えてたんだよ。
そしたらそんな僕を見たみんなは、邪魔をしないようにってちょっと離れたとこに行ってお話を始めたみたいなんだ。
「しかし、ルディーン君は凄いですね。クリーンの魔法もそうですが、他にもクールと言う魔法を見つけ出していたなんて」
「確かにそうじゃが、わしとしてはその魔法を使って魔道具を作り出した方が称賛に価すると思うがのぉ」
「そうですわね。あの魔法はあまり広範囲には使えないので、クーラーと言う魔道具が無ければほとんど使い道のない魔法でしたもの」
でね、そのお話は僕にも聞こえてたんだよ。
そのおかげで、僕は何が引っ掛かってたのかが解ったんだ。
「そっか! クーラーだ!」
それが解ったおかげですっごくスッキリ。
「はぁ〜、よかった」
僕はもやもやが無くなって、ほんとよかったって両手をあげて、わ〜いってひとりで喜んだんだ。
読んで頂いてありがとうございます。
今回、日曜日に用事があるという事でプロットから本編まで土曜日一日で書いたのですが、駆け足すぎたせいか、私の元々の実力かよく解らない引きで終わる事にw
クーラーからルディーン君が何を思いついたのか? あまりに簡単なクイズですが、次回にこうご期待w